【ライフピボット】
黒田悠介氏の心に響く言葉より…
重要なことは「キャリアの転換」です。
いつでもキャリアの転換ができる準備をしておけば、
やりたいことを見つけたときに選び取ることもできますし、
将来の見通しが立たなくても常に状況に適応しながらキャリアを前進させることができます。
では、キャリアの転換に必要な準備とはなんでしょうか?
私が仕事で出会ったクライアントや主宰するコミュニティのメンバーのなかには、
何度もキャリアを転換して、多彩な経験をしてきた面白い人たちがいます。
彼らのやり方がさらなるヒントを与えてくれました。
キャリアの転換に必要だったものを聞いてみると、最初は「たまたま」「運がよくて」という謙虚な発言が続きます。
おそらく、「偶然」もキャリアの転換に重要な要素なのでしょう。
そこからさらに踏み込んで聞いてみると、彼らが様々な経験をしながら、様々なものを蓄積してきたことがわかってきました。
「蓄積」と「偶然」。
どちらも目に見えない曖昧なものですが、これこそがキャリアの転換に必要なものだと感じました。
では、わたしたちは、一体どんな経験をして、何を蓄積し、それをどう使ってキャリアを転換すればいいのでしょうか?
本書では、こうした一連の流れについて自身の経験や様々な人との対話、
さらに心理学や社会学などの知見をもとに体系化した「ライフピボット」というコンセプトを提唱します。
ライフピボットとは、過去の経験による蓄積を足場にして、着実に新しいキャリアへと一歩を踏み出す考え方です。
わたしたちは昭和から平成にかけて、
学校に通う「教育」を受ける期間を経て、
卒業後には数十年にわたって「仕事」をしてから、静かな「老後」を迎える、
といったシンプルな三段構成の人生を生きてきました。
仕事の期間中には結婚、出産、マイホームやマイカーの購入というイベントがあり、
それを一つひとつ実現していくことが「理想的な」人生のあり方とされていたのです。
人生というスゴロクは一直線に伸びていて、
ゴールまでの道のりは事前に目に見えていたわけです。
わたしたちはそのマスを一つひとつ前に進んでいくだけでした。
戦後の復興と経済成長という目標とあいまって、その理想は疑いようのないものでした。
しかし、バブル崩壊以降の経済成長の停滞と人口減少によって、現代ではそのような目標は機能しなくなりました。
社会は成熟し、経済成長とは別のモノサシで社会のあり方や自身の生き方を個人が再考していかなくてはなりません。
物質的な豊かさだけでなく、精神的な豊かさをも重視する価値観にシフトしたのです。
そして、これまで当たり前とされていた結婚や出産を選択しない人も出てきました。
かつて憧れとされていたマイホームやマイカーの代わりにシェアハウスやカーシェアリングが出現しています。
国民的な家族像とされたアニメ『サザエさん』のような家族構成はもはやマイノリティです。
起業したり複業したりする人も増え、生涯一つの組織に所属するキャリアを歩む人の数も減少してきています。
もはやそこに誰もが同意する理想的な人生スゴロクはありません。
一人ひとりが自分ならではの人生スゴロクをプレイする時代なのです。
マスを進むたびに、転職や独立・起業などのかたちでライフスタイルが転換します。
理想的な人生スゴロクのようにまっすぐ少数のマスを移動するシンプルな軌跡ではなく、
紆余曲折を経て多数のマスを移動する複雑な軌跡を描きます。
では、ライフスタイルを転換し続ける理由から考えてみましょう。
一言でいえば、それは
「(1)人生の長期化」
「(2)ライフスタイルの短期化」
「(3)世界の変化の加速」が同時に起きているからです。
(1)人生の長期化
「人生100年時代」という言葉があります。
2021年4月から施行される改正高齢者雇用安定法により、希望者は70歳まで働けるようになりました。
今後も75歳まで定年が伸びていったり、定年という考え方自体がなくなっていったりする可能性もあります。
つまり、わたしたちは半世紀近く働くことになるのです。
仮に75歳を定年としてそれ以降を老後としても、100歳になるまでは25年間あります。
人生の4分の1です。
無為に過ごすにはあまりに長く、生きていくためにはお金が必要なため、必然的に多くの人は75歳以降も働くことになるでしょう。
若いうちから柔軟にキャリアを転換し続け、老後も柔軟に新しい可能性を切り拓けるようになっておくほうがいい。
そうすれば人生の充実にもつながりますし、
心身ともに健康でいられる期間(健康寿命)も延び、老後のお金の心配も減るでしょう。
わたしたちはより長く生き、より長く働くようになるのです。
だとしたら、ライフスタイルが何度も変わっても不思議ではありません。
(2)ライフスタイルの短期化
かつては「キャリアプラン」という言葉がありました。
入社後の経歴をどのように積み上げていき、
将来どんな人材になりたいか、といった計画のことです。
変化の少ない時代には、事前に長期的な計画をし、必要な行動を取り続けることができたでしょう。
でも、現在はVUCAの時代と言われるように、わたしたちはキャリアプランのような長期的な計画を描ける状況にはありません。
その象徴として、最近では「キャリアドリフト」という考え方があります。
ドリフトは漂流を意味します。
キャリアプランのように将来像を事前に決めてしまうのではなく、
状況に身を委(ゆだ)ねて流されてみる、というキャリアの考え方です。
もちろんずっと流されていてはどこにたどり着くのかわからず不安になります。
そのためキャリアドリフトの考え方では、人生の節目のタイミングだけはキャリアについて再考することを勧めています。
節目以外の場面では計画を手放すことで、かえって柔軟に変化の荒波を越えていけるわけです。
キャリアプランに比べてこうした変動性を受け入れるキャリアドリフトの考え方では経験する変化も多くなり、キャリアは短期化していくと言えるでしょう。
個人のキャリアと同様、企業の将来像も見通すのが難しくなってきました。
企業は短命化し、仕事はプロジェクトベースになり常に状況は変化し続けていくでしょう。
仮に綿密なキャリアプランを描いていたとしても、
その前提となる企業そのものが倒産してなくなってしまったり、買収されてプランがふいになることもある。
それに、人生には予想もしないことが起きるものです。
2020年の東京五輪が開催延期になり、
トイレットペーパーが第一次オイルショックのときのように店頭から消え、
マスクの値段が乱高下するなんて、誰が予想できたでしょうか?
COVID・19の影響でキャリアプランの変更を余儀なくされた人も多いでしょう。
キャリアや企業だけではありません。
あなた自身もどんどん変わっていきます。
様々な経験を重ねることで、趣味嗜好も変わり、やりたいことも変わっていくはずです。
また、パートナーシップに変化が起きたり、子どもが生まれたり家族の介護が必要になったりする過程でも、自分を変えていく必要が出てくるでしょう。
このように「自分自身」の変化やライフスタイルの転換も予想が難しいのです。
(3)世界の変化の加速
最近では、あらゆる変化が速くなってきました。
「5000万人ユーザーの獲得までにかかった時間」という記事で紹介されているこのデータを見れば、
私たちの生活を変えたイノベーションがどれだけの速さで浸透していったかを感じることができます。
飛行機68年/
自動車62年/
電気46年/
クレジットカード28年/
テレビ22年/
ATM18年/
コンピュータ14年/
携帯電話12年/
インターネット7年/
iPod4年/
YouTube4年/
Facebook3年/
Twitter2年/
ポケモンゴー19日/
携帯電話やインターネットがあったからこそポケモンゴーが急速に広がったように、
以前のイノベーションが次のイノベーションを支えるケースがあります。
そうしたイノベーションの連鎖が変化を加速させている一因になっているようです。
『ライフピボット』インプレス
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本書の中で「来るべき転換のために準備をしておく」という文章があった。
『これからは、何度もライフスタイルを転換することが当たり前になります。
このような状況では、仕事や人生について綿密に計画してもあまり意味がありません。
計画は常に変更を余儀なくされ続けるでしょう。
だとしたら「計画」よりも、どんな変化にも対応できる「準備」を進めておくほうがいい。
長い人生のうちに変化は必ず起きるのです。
それは1ヶ月後かもしれないし、5年後かもしれない。
いつかはわからないけれど、必ず起きると想定して、どんな変化があってもライフスタイルの転換で適応できるような準備をしていきましょう。
ただし、準備と言っても、やりたいことや楽しさを先送りして我慢するような準備の仕方はオススメしません。
なぜなら、わたしたちは「100年生きるかもしれないし、明日死ぬかもしれない」存在だからです。
もし仮に、先送りしているうちに死んでしまったら、その人生は未完成で終わってしまい、死の間際に後悔するかもしれません。
だから、わたしたちがオススメするのは、人生をしっかりと楽しみ、味わいながら準備を進めていくことです。』
『バスケットボールでは、ボールを持ったままその場で軸足を動かさずにもう一方の足を動かしてフェイントしたりパスを出す方向に体を向けたりする動きがよく見られます。
これをピボットと呼びます。
軸足のことをピボットフットと呼び、もう一方の自由に動かせる足をフリーフットと呼びます。
フリーフットはその名のとおり、360度好きな方向に踏み出すことができます。
わたしちは経験の蓄積と偶然を軸足(ピボットフィット)にして、360度好きな方向にフリーフットを踏み出し、キャリアを転換することができます。
あるときは右へ、あるときは左へ。
こうしたライフピボットを何度も何度も繰り返すことで、うねうねと曲がったキャリアの軌跡が描かれていきます。
直線的だったかつての人生スゴロクとは全く異なります。
その軌跡は一人ひとり異なるユニークなものになるでしょう。』
ピボットするのは、なにも個人だけではない。
企業も同じだ。
昨今は「本業」を守ろうとして、変化への対応が遅れ、一気に化石になってしまうというケースがよくある。
それは、DXによって、本業消失という危機があらゆる業界に及んでいるからだ。
富士フイルムがいい例だ。
デジタル化により、フィルム事業が消失した代わりに既存の技術を生かし、化粧品や医薬品や、情報の会社に変化した。
3分の2を占めていたフィルム事業を切り捨てることができたからだ。
片やフィルムの巨人として君臨していた「コダック」はその変化に耐えきれず経営破綻した。
本業の基礎技術を軸足(ピボットフィット)にしながら、大きく転換する。
これは、個人も同じこと。
ライフピボットで、ライフスタイルを何度も変えることができる人でありたい。
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😅😅😅😅😅
商売やってますが、
以前のように、お客様が戻って来てません💦
でも、「ピボット(我が家)を基点に、しっかり前を見て行くぞ~💪」
と、この一年半頑張って来たら、
少しずつ、少しずつ、予約が入るようになって来ました😅
第5波の警戒も忘れないように☹️
ピボット(油断大敵なハート)だけは、決して忘れないように❗
心の中だけでも、キャリアプランの変更しつつ、
この仕事をバージョンアップして行こうと、超前向きに思案中です😀
白米とサバ缶に感謝🙇🙇🙇
今日も、ありがとうございました🙏